借金を返す者は、信用を倍にする。

この言葉は、僕のような債務整理経験者には耳の痛い言葉であります。

この格言は、ユダヤ人に伝わる「金言集」の中のひとつですが、ユダヤ人の間にはこのようなお金にまつわる格言のようなものがたくさんあります。

ご存じの方も多いと思いますが、ユダヤ人は長年迫害を受けてきた民族で、民族としての歴史は5000年もあると言われているのに、独立した国家を持っていた期間は800年ほどしかありませんでした。

残りの4000年以上は、世界各地にバラバラに住んでいたわけで、基本的にどこへいっても「よそ者」扱いを受けてきました。

そのような歴史が、彼らを何もないところから知恵を使って、お金を稼ぐ術を養わせていったのかもしれません。

信用

なので、ユダヤ人は自らのコミュニティを非常に大事にします。そうでないと、異国の地でしのいでいくことは困難になるからでしょう。

時には、なにか仕事を始めたい人に先輩のユダヤ人がお金を貸して、仲間を助けることも多かったと聞きます。

それだけに、その恩を踏みにじるようなことはタブーとされ、このような金にまつわる教えも多く存在するのかもしれません。

僕は、ユダヤ人のようにしっかりした教えを受けてきませんでしたが、多重債務者になって、支払いができなくなった時に唯一お金を返していたのが、身内でした。

正確には、嫁の母親(義母)なのですが、義母だけは僕達が苦しい時に手を差し伸べてくれていました。(ちなみに、僕の実の親は何一つ助けてくれなかっただけでなく、僕が交通事故にあって、入ってきた損害賠償金をネコババしていきました(;_;))

当時の僕は、どう考えても手持ちの金ですべての貸金業者へ返済するのは無理なことは、明白だったので、優先順位を付けてお金を返していこうと思いました。

その時に、「今僕は、こんな状態だけど、今後も僕の見方になってくれるのは誰か?」と考えました。

貸金業者は当然ですが、すでに返済が滞ってしまった以上、これから仮に返していけたとしても、二度とお金を貸してはくれないでしょう。しかし、義母は借りたお金を踏み倒したりしない限り、これからも助けてくれるでしょう。

別に、今後も助けてもらおうという期待があったわけではありませんが、義母には優先してなんとか返そうと思いました。

義母は、いっさい催促なんてしなかったし、金利も取ったりしませんでしたから、考えようによっては一番後回しにしても大丈夫、というより、そのほうが楽だったかもしれません。

サラ金の督促などは、日に日にきつくなりますし、恫喝されたり、人として最低だと罵られたりするのですから、怖い方やうるさい方に払ってしまうのが人情です。

でも、僕は生まれつきの天邪鬼な性格もあって、お金が入ったら、義母に先に返して、うるさいところは一番最後という優先順位を付けました。(精神的にはきつかったですよ。やっぱり)

結果的には、僕の貸金業者に対しての信用は最低なものになったことでしょう。

だから、このやり方が正解だったとは思っていませんが、今でも嫁の実家に行くときに僕自身が後ろめたく感じることはないですし、義母がやさしく迎えてくれる(今でも、お金の心配をされます^^;)ので、良かったのではないかと思っています。

このユダヤ人の金言のように信用を倍にするとまでは、いかなかったかもしれませんが、「1.2倍」くらいにはなったかなという感じです。

だから、もし僕からアドバイスできるとしたら、全員にちゃんと返そうなどと、八方美人にならずに信用を失ったら二度と助けてもらえなさそうなところに優先して返済するほうが、全部ダメになってしまうよりずっと良いでしょう、ということです。

仕事上のお付き合いがあって、今後もその人なしでは、仕事が回らないのなら、貸金業者よりも優先したほうが良い場合もあります。

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