会社に内緒で債務整理する方法
欧米のように個人主義の徹底していない日本のサラリーマン社会では、プライベートな借金の問題でも、その人の評価につながってしまったりするので、十分に気をつけたいところです。ここでは、会社に内緒でうまく債務整理する方法を見ていきましょう。
会社にバレた場合に考えられるリスク
借金を抱えていることや債務整理したことが会社に知られた場合に考えられるリスクをいくつかあげてみます。
出世できない(かもしれない)
日本の社会では、仕事の能力とは別のところで評価をされてしまうことがよくあります。借金問題などはその典型じゃないでしょうか?
もし、借金があると会社に知られたら、「あいつは金にだらしない」→「仕事に対しても無責任だ」といった見方をされてしまいがちです。
こういった評価が下されてしまえば、出世することも難しくなってしまいます。そして、給料も上がらず、いつまでもお金に苦労する人生を送ることになるかもしれません。
クビになる(かもしれない)
個人的な借金が原因で、会社を解雇されるということは、本当はあってはいけないことですし、それを理由にクビにすることは違法ですが、実際にはよくある話です。
会社のほうもバカではありませんから、「あなたは借金を抱えているからクビにします。」なんてことは言いません。
借金とは別の理由をでっち上げたり、本人から会社を離れるように誘導したりといろんな手段を使ってきます。
中小企業に勤めていて、社長がめちゃくちゃ男気があって、社員を大事にしてくれるというような特殊な例を除けば、債務整理は会社に内緒で進めていくのが無難でしょう。
同僚の見る目が変わる(かもしれない)
会社の同僚は、よく言えばライバルであり、お互いの能力を高め合う存在ですが、足を引っ張るやっかいな存在でもあります。(特に日本では)
もし、債務整理していることが同僚に知られてしまったら、そこから尾びれがついて、あることないことを言いふらされてしまうかもしれません。
結果的に、あなたの評価が下がってしまうことにもつながりかねません。
内緒で債務整理するために職場で気をつけなければいけないこと
上記にあげたリスクを回避するためにも会社には秘密にしておきたいところですが、1日の大半を過ごすことになる職場ですから、十分に注意しておきたいものです。
ここでは、会社に内緒にしておくために特に注意を払いたいところをあげておきます。
飲み会
お酒が入るとついつい、内緒にしておきたいことでも気が緩んでしまって漏らしてしまいがちです。
会社での酒のつきあいを避けることができなければ、飲んでも我を忘れるほど酔っ払わないように気をつけましょう。
お酒を飲んで記憶をなくす人や話上戸になる人は、飲み会に参加する前に「秘密」であることを再確認しておくと良いでしょう。
同じような環境の同僚
あなたと同じように借金の問題を抱えている同僚がいるかもしれません。
その同僚から、借金や債務整理について相談を持ちかけられたら、「実は俺も・・・」みたいなことになってしまうかもしれません。
親しい間柄ならなおさら気を許してしまうかもしれませんが、自分のことを話すのはよく考えてからにした方がよいでしょう。
社内でうかつに相談しないこと
ある程度の規模の会社になると、相談窓口があったり、カウンセラーがいたりしますが、これらの社内での相談も注意した方が良いでしょう。
ここまで言うと、「疑心暗鬼になりすぎでは」と思われるかもしれませんが、念には念をというやつです。その相談窓口が本当にあなたの借金問題を解決してくれるのか、債務整理にくわしいのかをよく調べてみる必要があります。
また、社内の相談窓口は間違いなく会社の経営陣につながっているということも理解しておく必要があるでしょう。
借金を放っておくとどうなるか
借金問題は頭の痛い問題で、どうしても先送りにしてしまいがちです。しかし、借金というのは放っておいても良くならないばかりか、悪くなる一方です。
借金を放置したらどうなるのか、考えられるリスクをあげてみました。
督促状が届く
借金の返済が遅れれば、送られてくるのが督促状です。最初は「ご案内」や「請求書」程度の優しい文面ですが、次第に「督促状」とかになってきて、「財産を差し押さえる」だの「法的措置」だのと仰々しい文面になってきます。
通常はこういった督促状は自宅に届くので、会社にばれる心配はまずありません。むしろ、家族にどうやって内緒にしておくかのほうが心配です。
職場に電話がかかってくる(かもしれない)
電話での催促も自宅や本人の携帯電話などにかかってくるのが通常で、勤務先にかけるのは違法です。
しかし、今でも悪質な取り立てをする業者がいて、勤務先や実家などに電話をかけてくることがあります。
これは僕が実際に体験した話です。ある貸金業者が僕の弟の勤め先に電話をかけてきて、弟に借金のことがバレてしまったことがあります。
返済が滞っていることに業を煮やした業者が心理的なプレッシャーをかけてきたことは明らかですが、業者の言い分は「間違えた」の一点張りでした。
どうやって弟の勤め先を知ったのか不明ですが、わざわざ調べてかけているので、間違えてかけたはずはないのです。
このような悪質な業者もいるので、勤め先に電話がかかってくる可能性はゼロではありません。
会社に内緒で債務整理するための正しいステップ
さて、上記のようなリスクを招いてしまわないうちに、すぐにでも債務整理の準備に入らないといけませんが、どのような順序で進めていけば良いのかを説明しておきましょう。
自分でも債務整理について理解しておく
債務整理といってもそのやり方は、いろいろあってその人の置かれた状況でやり方も変わってきます。
専門家並みに詳しくなる必要はありませんが、債務整理とはどんなもので、どのようなやり方があるのかくらいはおおざっぱにでも把握しておいた方が良いでしょう。
※債務整理の種類についてはここにわかりやすくまとめてあります。
秘密厳守の専門家を探すこと
債務整理の相談に乗ってくれる専門家は多いですが、誰にも内緒で債務整理をすることに協力的な専門家でなければ意味がありません。
弁護士にとって、債務整理という案件は実はそれほど複雑な手続きではありません(個人のケースにもよりますが)。
そのため、中には債務整理を流れ作業のように片付けていく専門家もいます。このような専門家に依頼してしまったら、絶対に秘密にしておきたいことをうっかりバラされてしまうこともありえます。
そういったリスクを避けるためにも内緒で債務整理することに理解のある専門家を探すことが大事です。