すべてを失って、事業が好調に – 債務整理体験談 その8

もし、このページまで順番に読んでくれた方がいましたら、お疲れ様です。当初はもっと簡潔に書こうと思っていたのが、こんなに長文になってしまいました。

さて、家を任意売却した僕は、新天地を地方に求めました。もっとも、それまでに住んでいたところも、決して都会といえるところではなかったのですが、引越し先は結構田舎な感じのところでした。

あいかわらず、会社をやめた時にスタートしたネット通販は、ほそぼそと続けていましたが、債務整理(任意売却)をしたころから順調に伸びてゆきました。さらに、当時扱っていた商材のひとつが、ブームになってからは、売上が倍々と増えていきました。

独立後、資金が足りなくて、銀行や国金、商工会などに相談した時には、「将来性ゼロですね」なんて、酷評までされたのが、ウソのようです。

成功のイメージ

それまで、いろんな困難を乗り越えてようやく、人並み程度に稼げるようになったことは、とても嬉しかったのですが、同時に悔しい思いもこみ上げてきます。

僕が始めたビジネス自体には、問題はなかった、というより、成功したと言えるし、先見性があった(ちょっと自画自賛)。もしかしたら、この程度の売上(年商で8桁はクリアした)で喜ぶのは早いくらい、さらにこのビジネスを成長させることができた可能性もあります。

なのに、当初の乱脈経営のおかげで、しなくてもよいことに足を引っ張られてしまいました。もし、あの時、もう少し計画的に資金を用意していたなら、サラ金なんかに手を出さないで済んだし、家を失うこともなく、子どもも生まれて楽しく過ごせていたかもしれない。と考えることもあります。

あるいは、あの時自分で勝手に判断して、特定調停とかしてないで、法律家に相談していたら、借金がこんなに膨れ上がることもなかったかもしれない。。。などなど、いろんな思いが巡ったりします。

でも、そんなことを言ってもどうにもならないし、あの時の自分には、そんな能力も資質もなかったのだから、諦めるしかないですね。

現在の私

ネット通販の方ですが、ブームは去ってしまい、以前ほどの売上はないですが、なんとか食べていける程度で推移しているので、多くを望まなければ普通に暮らして行けます。

安い家賃(家のローンの4分の1くらい)で、広い家(でもボロい)に住んでいますが、ここでは庭でバーベキューをしても誰にも文句を言われなければ、夜中にギターを掻き鳴らしてもうるさがられません。(妻には怒られます。)

あいかわらず、家のローンの残債を含め、まだ借金はありますが、ほそぼそと返済しています。

実は、住宅ローンの残債は、サービサーという債権回収専門の会社に移って、そこから差し押さえを食らったり、住宅ローンの連帯保証人になっていた妻には自己破産をしてもらったりと、本当は、まだまだ書き足りないことがたくさんあるのですが、それは、折を見てこちらに追加していきたいと考えています。

なので、僕の「債務整理履歴」はまだ終わったわけではなく、今後も続くし、この先どうなるかもわかりませんが、もし、以前の僕のように多重債務で苦しんでいる方が、このサイトを見て、勇気づけられたり、何か参考になることがあれば、僕が経験したこともまったく無駄ではなかったと言えるかもしれません。

復活

僕の場合は、幸いにも借金の恐怖から、自らの命を断ったり、犯罪に走ったりしたことはなかった(でも、考えたことは何回もあります)ですが、世の中にはそのようなケースも多いはずです。

(返すつもりで)借りたお金が返せないのは、犯罪じゃありません。また、お金を貸さなくて殺された人はいても、借金が返せなくて殺された人はいません。だって、殺しちゃったら、絶対に金は戻りませんから。。。

今の時代は、法律の整備もだいぶ進んできたし、債務整理の相談にのれる専門家の数も増えてきたので、以前ほど深刻に悩まなくても良くなってきたんじゃないでしょうか。結局、深刻にさせているのは、債務者本人が囚われている観念だけみたいな。。。

最後に、このサイトはあくまでもあなたが債務整理をするためのキッカケにしかなれません。最終的にどうするのかを決めるのは、自分自身です。専門家にお任せしたらあとは、万事OKではありませんし、債務整理後の生活(人生)も考えておかなければいけません。(僕にこんなことをいう資格はないのですが。。。)

最後の最後に、「金貸しに同情したり、気を使う必要はありません。それよりも先に、あなたやあなたの家族のことを優先しましょう。」

借金革命

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