苦し紛れに特定調停 – 債務整理体験談 その4

消費者金融やカード会社からの督促の電話が、ひっきりなしにかかってくるので、当然、仕事どころではありません。

ようやく、増えてきたネット通販のサイトからの注文をこなしつつも、頭の中は、支払いのことでいっぱいですから、ミスも犯してしまいます。

たとえば、注文の品と違うものを発送してしまうとか、請求金額を間違えてしまうとか。。。この時は、本来の代金より安く請求してしまったので、お客様に不利益を被らせてないだけマシでしたが、カネがないときに余計な損失を出してしまいました。

一番ショックだっだのは、督促電話の先方の態度というか、ものの言い方でした。

もちろん、こちらが約束通りに返してないので、一方的に悪いのはわかっていますが、なんかこう、高圧的な感じが電話越しにすごく感じられるのです。こちらが萎縮しきっているので、なおさらそう感じるというのもあるのでしょうが、借りるときはあんなにソフトな感じだったのに(もちろん違う人でしょうが)支払いが遅れた時はこんなに違うのかと。。。そして、電話口でひたすら謝っている自分が情けなくて、嫌悪感を感じていました。威圧的な態度

これはあるクレジットカード会社のケースです。向こうから電話がかかってくるのをビクビクして待っているだけでは、精神衛生上よくないし、少しでも誠意を見せるつもりで、こちらから電話をして、支払いを少し待ってもらおうと、電話をかけました。

電話に出たのは、30代くらいの女性でしたが、私が今日中には払えないので。。。と言った瞬間

「あ〜!払えないぃ〜い!?」

と凄まれた時は、マジでビビりました。

こんな生活を何日もしているうちに、どんどんと落ち込んでいきます。変な汗もますます分泌されます。この時は、自分でも自分の体が臭っているが分かりました。(風呂には入ってましたよ)

解決方法をネットで探す

この期に及んでも、僕は親や友人に相談することは頭になかったと思います。妻はいっしょに暮らしているので、さすがに知っていましたが、妻も自分の家族には何も言いませんでした。

やっぱり、抱えている問題が問題だし、こんなことを相談するのは恥ずかしいという気持ちもありましたが、相談したところで何も解決しないだろうと思っていました。

なので、ネットで債務整理について色々と調べてみました。

弁護士に相談することも考えたのですが、この時はお金が掛かりそうだと思っていたのと、今ほど債務整理について相談にのる環境が整っていませんでした。

仮に弁護士に相談するとしたら、自治体などが定期的におこなっている法律相談みたいのに申し込んで、みたいな感じで、今すぐこの針のムシロ状態から逃れたかった僕にとってはとても悠長に感じられました。

裁判所そんな時に知ったのが、「特定調停」という制度でした。比較的最近出来た制度(当時)のようで、個人でも割と簡単にできて、費用も余りかからないことがメリットです。

何より、手続きを取ればすぐに督促の電話が鳴り止むということに最大の魅力を感じていました。

さっそく、特定調停に詳しいという行政書士の方が書いた本をアマゾンで取り寄せ、むさぼるように読みました。。。。が、いまいち具体的な手続きの方法がわかりません。その本には、ハガキ(だったと思う)が挟まれていて、だれでもカンタンに特定調停の手続きができるマニュアルやひな形のセットみたいなものを宣伝していました。

確か数千円程度だったと記憶してますが、結局それも手に入れ、自分で書類を作成して、最寄りの簡易裁判所へ持って行きました。

ここで特定調停について簡単に説明しておきます。「司法書士がやさしく教える借金問題解決バイブル/加藤俊夫」によると、以下のように解説されています。

借金の支払いが厳しくなった人が、簡易裁判所に間に入ってもらって貸金業者と話し合い、合意することで返済計画(原則3年)を立てる

説明にもあるように、原則として3年間の返済計画が立てられる見込みがないと、この制度って使えないんです。

僕は、あらかじめ自分で試算をしてみましたが、どう考えても3年以内というのは、無理でした。でも、5年ならなんとかなりそうだったので、裁判所へお願いするつもりで行ってみました。

調停に向けて

裁判所へ行くと、話を聞いてくれたのは40代くらいの女性の書記官(でいいのかな)でした。書類に目を通すと、これは特定調停で収まる金額ではない、弁護士に相談して他の方法を考えたほうが良いと促されました。

しかし、こうしている間にも督促電話は日に日に過激さを増してくるばかりです。どうにか、受け付けてくださいと、頭を下げた結果、「やるだけやってみましょう」ということになりました。

ただし、この調停は不成立に終わる可能性が高いです。そうなったら、元の状態に戻りますけど、そのことは覚悟しておいてください。と念を押されてしまいました。

※これも後で分かることですが、私の場合は、特定調停をしてもそれほどメリットは多くはなかったのです。餅は餅屋といいますが、ネットや本の情報を鵜呑みにするのでなく、債務問題に詳しい法律家に相談するべきでした。

後日改めて、裁判所から呼び出しがあるので、それまでは、待機ということになります。弁護士などに依頼していれば、すぐに督促は止んだはずですが、自分で特定調停をしているので、この間も督促は続きます。僕は、調停が終わるまでの辛抱だと、電話にでるのをバックレてました。

すると、敵もさるものであの手この手で、連絡を取ろうとしてきます。一般的なのは、督促状ですね。それも、文面が怖い感じだったり、このままでは家や財産をすべて差し押さえますよといったことも書かれてたりします。それも、普通郵便じゃなくて、書留だったり、内容証明だったりとさまざまです。

結構パンチが効いてるのだと、こんな感じのまで届きます。

督促状

このような手紙や電話の嵐をなんとか乗り切り、特定調停の日を迎えました。

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