美容系の高額ローンを組んでしまった
何年か前に、高額なエステの費用や英会話の授業料を長期のローンで契約したけど、倒産してしまってローンだけが残ってしまった被害者が大勢出たのがニュースになりました。
そのようなこともあって、エステや語学教室、結婚相手の紹介サービスなどの「特定商取引」の契約については、消費者を保護するために以前より厳しくなりました。
ここでは、美容系のローンとしてありますが、語学教室やマルチ商法、内職商法なども「特定商取引」で規制されている業種なので、参考にしてみてください。
まずは、解約可能か確認してみよう
巧みなセールスの話術やその場の雰囲気に飲まれてしまって、契約してしまったけれど、家に帰って冷静になってみたら、自分の稼ぎには見合わないような金額だったことに気づいた。
あるいは、よく考えてみたら、そんなサービスは契約しても使わなそうだときづいた。という場合なら、迷わず「クーリングオフ」の制度を利用しましょう。
クーリングオフとは、契約から一定期間内であれば、無条件で一方的に契約を解除できる制度です。
ここでいう一定期間というは、業種によって異なりますが、エステや語学教室なら8日間です。(ちなみにマルチ商法は20日間)
この期間内なら、販売会社へ書面で通知すれば、契約を解除できます。
ローンで契約している場合は、販売会社だけでなく、信販会社にも通知する必要があります。
書面の文面は「国民生活センター」のホームページを参考にすると良いでしょう。
こちらのページにも書いてありますが、書面を送るときは「特定記録郵便」か「簡易書留」で送って、必ず送ったという証拠が残るようにしてください。くれぐれも、普通郵便で送らないようにしましょう。
悪質な業者なら、「そんなものは届いていない。」と言われてしまいますから。。。
残念ながら期間が過ぎてしまった場合は・・・
エステのクーリングオフは8日間なので、意外と短いです。ぐずぐずしているうちに期間が過ぎてしまったり、数回、通ってみたけど効果が期待できないなどという場合には、「クーリングオフ」の制度は利用できません。
全額が戻ってくることはありませんが、最近では、エステの場合は途中で解約できるところも多いです。
この場合は、直接販売店や店舗(大手なら本社の相談室みたいなところ)などへ解約したい旨を伝えて、どのような手続きをしたら良いのか問い合わせてみましょう。
途中で解約しますと言っても、すんなりと応じてくれることはあまりないと思いますので、スタッフに言いくるめられないように、毅然として解約を主張するしかないでしょう。
消費者センターに相談しよう
解約の申し出を断られたり、法外なキャンセル料がかかるなど、納得いかない場合は消費者センターへ相談することをおすすめします。
公的なサービスなので、担当してくれる人によっては、あまり動いてくれなかったり、知識や経験が乏しかったりすることもあるので、確実に取り返せるとは言えないのですが、ある程度の効力はあります。
じつは、わたしも学生の頃にいちど消費者センターのお世話になったことがあります。
そのときは、旅行や英会話教室などが自由に使える会員権で、わたしは別に欲しくはなかったんですが、サロンみたいな事務所で4時間以上も説得されて、渋々契約してしまったわけです。
実際に、旅行や英会話教室は、予約を取ろうとしてもまず取れないという、ほとんど詐欺みたいなサービスでした。
困ったわたしは、最寄りの消費者センターに駆け込み、相談したところ、内容証明の書き方を一通り教えてもらって、業者へ送りました。
わたしを担当してくれた方は、40代くらいの女性でしたが、正義感に燃えた方で、「こんなしょうもないもので若者を騙すなんて、情けない!」と憤って見せたかと思うと、その場ですぐに、受話器を取って、業者へ電話をかけると、ガンガンと追い詰めていました。
この方のおかげで、わたしの若気の至りは、無事なかったこと(契約解除)になり、ローン残金の支払い義務はなくなって、すでに支払った数回分のお金も銀行口座に振り込まれました。
消費者センターに相談する際は、いつ、どこからどのような商品(サービス)を買ったのか、分割の場合は、信販会社はどこで、何回払いかなどの基本的な情報はメモにまとめて、簡潔に説明できるようにしておきましょう。それと、契約書などの書類も全部持って行くのも忘れずに!
解約が無理なら、債務整理を検討してみる
残念ながら、解約作戦がうまくいかなかったら、これはもう、高い授業料を払ったと思って諦めて、今後は、二度と同じ失敗は犯さないように気をつけるしかないでしょう。
ローンの支払いを何とか払えて、残金が数十万円程度であれば、悔しいけどそのまま払ってしまったほうが、無難と思います。
どうしても、解約ができない場合で、残額が100万円単位で残っているとか、ローンの支払いのために他から借りて、返して借金が増えてしまったという場合は、債務整理を検討してみる必要があるかもしれません。
債務整理を弁護士に依頼すれば、少なくとも20万円はかかるので、この分を負担しても、残金が大幅に減るか、なくなるかしなければ、あまりメリットはありませんから。
債務整理にはいくつかのやり方がありますが、借金の額や収入などによって、変わってきますので、法律家に一度相談することも検討した方が良いでしょう。
1件のピンバック
在宅の仕事をしようと思ったら、ローンを組まされてしまいました。毎月の支払いがきついです。 - 借金革命