夜逃げするとどうなるの?夜逃げのメリット・デメリットと私が見た夜逃げの末路

By | 2019年12月18日

「夜逃げ」というフレーズは日常会話の中でも気軽に使われることもありますが、その実態を深く知る人はそれほど多くはないようです。

ナニワ金融道第5巻

ナニワ金融道第5巻より

しかし、その実態はなかなか悲惨なものです。私自身は夜逃げを経験したことはありませんが、身近に夜逃げをした人を見てきた経験からも夜逃げとはどんなもので、どんなメリットやデメリットがあるのかを語ってみたいと思います。

夜逃げとはどういう状態をいうのか?

夜逃げの定義といったら大げさですが、夜逃げと言ったらどういう状態を指すのか軽く触れてみます。

まず、敵(ここでは貸金業者などを指します)に居場所を悟られてはいけないわけですから、住民票は移してはいけません。住民票を移すのは普通に引っ越しするのと変わりません。

そして、ある程度時間や資金に余裕のある場合だと、当面必要な家財道具なども持って行く場合もあるでしょう。

私はこれまで身近に、2例の夜逃げを見てきましたが、1つは当時住んでいたところの近所のご家族でした。

そのとき、私は自治会の役員をしていたのですが、ある日突然、裁判所の書記官の方がやってきて、近所の佐藤(仮名)さんの状況について伺わせてくださいと尋ねてきました。

話を聞くと、どうやら佐藤さんは住宅ローンを滞納したまま一家揃って姿をくらましてしまったため、お金を貸している銀行が差し押さえをして、競売にかける準備をしているということのようでした。

私はそんなことは知らなかったのですが、近所なのでその家の前を通ったりしてましたが、雨戸は閉めていないし、庭にはガーデニングの道具が置いてあったりして、普通に生活感が漂っている感じがありました。

おそらく佐藤さんは、無理をしながらマイホームのローンを支払っていたのが、ついに万策尽きて突然一家揃って、取るものも取らずに慌てて夜逃げをしてしまったのだと思います。

夜逃げのイメージ私はプライベートなことなので、口外はしませんでしたが、自治会の役員は十数名いますから、極秘にしておくことは難しいことです。あっという間に近隣住民に知れ渡ってしまいました。

のちに、ご迷惑をおかけしましたと、自治会あてにご主人から手紙が届きましたが、もちろんそこには送り主の住所は書かれていません。

その手紙の文面には、自分のことが「とても恥ずかしい」と思っていることやこの先どうしたら良いものか途方に暮れている様子が書かれていました。

なぜ夜逃げしてしまうのか?

私もかつては多重債務者で、借金の返済で苦労しましたから、夜逃げをした人の気持ちはよくわかります。

お金を借りては返しのいわゆる自転車操業を続けていると、精神的に病んできてしまうものです。そして、ついに自転車操業もできなくなって、いよいよ破綻だという状況に追い込まれると、思考は停止してしまい、まともな判断力は無くなってしまうものです。

とにかく今のこの苦しい状況から逃れたい、今すぐ楽になりたいという思いから、夜逃げを決行してしまうのでしょう。

先の佐藤さんの場合も夜も眠れずに悩んだあげくに夜逃げという選択をしてしまったと思いますが、借金が返せないことや借金の返済を迫られることは当事者にとっては本当に恐怖なんですね。

でも、この恐怖感って本当は無知から来る恐怖感なんですが、なんせ思考はほぼ停止していますから、この借金から逃れることしか頭にはないのです。

夜逃げをするとどんな生活が待っているのか?

ご存知のように日本という国は世界でもトップクラスの保険や年金などの制度が整った国です。その日本で住民票を移さないで住居を移るということは、かなりストレスの多い行為だと思います。

夜逃げまあ、年金はこれから受給を受ける世代の人にとってはあまり魅力のある制度じゃないので、これは諦めたとしても、健康保険に加入できないのは、なにかあったときに非常に困ることになります。

保険証がなければ、病院に行っても嫌がられたり、あるいは診てもらえなかったりしますし、診てもらうとしても全額自己負担になります。

子供がいる家庭なら学校に通わせなくてはいけませんが、転校の手続きもままなりません。

住民票が取れないと仕事に就くのも難しくなります。最近では、アルバイトでも保証人を立てろという会社もあるくらい身元のしっかりした人を求める傾向にありますから、どうしても条件の悪い仕事につかざるをえなくなります。

夜逃げのメリット

これまで夜逃げについて述べてきましたが、ほとんどデメリットばかりのようでした。

では、メリットはないのか見てみましょう。個人的に夜逃げのメリットを挙げるとしたら以下の感じになるんじゃないでしょうか?

  • いますぐ、借金の問題から解放される
  • 世捨て人になれる
  • 税金を払わなくて良い

とはいっても、借金の問題から解放されるのはほんの一瞬なので、勘違いしないようにしてください。

夜逃げしても債権はそのまま残って、本人の知らない間に裁判を起こされて債務名義を取られていることもあります。そうなると、やっぱりもう一度きちんとやり直そうと思っても、過去の行いが足かせになってしまいます。

その日暮らしの日雇い労働者なら、税金は払わなくてもいいかもしれませんが、それで得する金額はたかが知れていますし、逆に少しでも税金を納めていれば受けられる恩恵もないリスキーな人生を歩むということでもあります。

夜逃げのデメリット

夜逃げのデメリットはここまでいろいろと述べてきましたが、もう一度おさらいのつもりでここでまとめておきましょう。

  • ちゃんとした仕事に就けない
  • 保証人がいる場合多大な迷惑をかけてしまう
  • 医者にかかれない(かかりづらい)
  • 免許証などの更新ができない
  • 子供の転校が難しい
  • 婚姻届が出せない(離婚届も出せない)
  • 郵便物が届かない
  • 昔の友人、知人、親類と連絡を取るのが難しい
  • いわゆる世捨て人(逃亡犯に近い生活)になってしまう
  • いつまでも借金問題が解決しない

多分他にもたくさんあると思いますが、夜逃げはメリットとデメリットを天秤にかけたらどう考えても正しい選択とは言えないでしょう。

夜逃げより賢い借金の解決法とは?

先の例でも触れたように夜逃げをすると周辺住民に知れ渡ってしまったりして、かえって恥をかくことになってしまいます。

予定が狂って、当初の計画通りに借金が返せなくなるなんてことは、何十年も生きていれば当たり前にあることなので、それを恥ずかしいとかなんとか取り繕うと無理を重ねることは、かえって傷口を広げることになってしまいます。

借金が返済できなくなっても、解決策はたくさんあって、自分の状況に合わせたプランを立てることができます。

たとえば、先述の佐藤さんのケースでも、個人再生を活用していたら、もしかしたら夜逃げをして家を失うことなくそれまで通り暮らしていくことができたかも知れません。

もし、マイホームを維持するのが難しくて、任意売却や競売で家を失うにしても1、2年は住宅ローンを支払わずにそのまま住んで、再スタートの費用をためることができたかも知れません。

債務整理の情報を知っているか、いないかの違いでこんなにも差ができてしまいます。

借金が返せなくなった。自転車操業に陥ってしまった。といって慌てて金策に走るのではなく、債務整理について詳しく調べたり、勉強することはその後の人生を大きく左右するはずです。

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