法律は法律を知っている者の味方なのです

僕は、この言葉に出会うまでは、弱いものや市民の味方だと思っていました。

もっとも、明確にそう信じていたわけでもなく、ただ漠然と弱いものが何らかのトラブルに合ったり、理不尽なことで困ったようなときには、法律が救ってくれるみたいなイメージを持っていました。

おそらく、今これを読んでいる多くの方も似たような印象をお持ちじゃないかと思います。

この「法律は法律を知っている者の味方」というフレーズは、借金コンサルタントの田崎達磨氏の言葉です。

法律借金コンサルタントというと、軽い感じがしてしまうかもしれませんが、田崎氏はターンアラウンドアドバイザーという「破綻しかかった企業を再生させる」ことを生業にされていました。

そういう意味では、巷にはびこる経営コンサルタントより、ハードな仕事をされていたと思いますが、その彼が、本の中で次のように語っています。

法律は決して弱い者の味方ではありません。
法律は法律を知っている者の味方なのです。
庶民が法律を熟知しているはずがありません。
庶民には顧問弁護士を雇用する金銭的な余裕はありません。
法は結果的にお金持ちの味方になってしまうのです。

僕はこれを見た時、思わず納得してしまったのですが、確かに、お金を貸す側と借りる側(ここでは、仮にサラ金などの貸金業者とその利用者に置き換えるとわかりやすいかも)では、どちらが金銭の貸借についての法律を熟知しているかと言ったら、圧倒的に業者のほうですよね。

業者は違法性の高い(グレーゾーン)金利で契約し、支払いが滞れば、債務名義を取るなどの法的手段を取りますが、借りた方は、ただオロオロするばかりみたいな。。。

しかし、だから世の中が不公平だとか、弱いものが損するようにできているなどと言っているだけでは、やられっぱなしになってしまいます。

法律は弱い者の味方でないが、逆に強いものの味方でもないのです。

上の引用には、結果的にお金持ちの見方になってしまうとありますが、それは何もしないで、ただ手をこまねいているだけなら、という話で、そうならないように素人でも少しは法律の知識を持ちましょうということを田崎氏は言っています。

債務整理をするにあたっては、弁護士などの専門家の協力を得る必要はありますが、全て丸投げするのではなく、これを良いきっかけとして、法律を味方にできるように少しは勉強しようという意欲も必要ですね。

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