専門家が常に正しい解決策を出すとは限らない、債務整理もセカンドオピニオンを!

By | 2020年2月3日

どこのサイトとはあえて申し上げませんが、とある法律相談系のサイトの中で、消滅時効についての質問に弁護士さんが回答している記事をみかけました。

あくまでも、法律家ではない一経験者としての私の見解ではありますが、その記事に書かれていた回答は、ちょっと間違っているというか、相談者が勘違いしてしまうような内容でした。

どんな相談内容かというと、だいぶ前に借入をした借金について、ある日突然債権譲渡を受けた旨の手紙が届いたそうです。

最終弁済日から、5年以上はゆうに経過しているはずなので、内容証明で時効の援用をしたそうです。

ところが、業者からは債務名義を取得しているのでまだ時効にはなっていませんという内容の手紙が届いたということです。

時効の援用って何?

ここで本題に入る前に専門用語の解説をしておきたいと思います。

知っている方も多いかと思いますが、借金には時効と言うものがあって、借りたお金を返さず、貸した方から督促も受けず(ここら辺はいろいろ条件があるのですが、ここでは省略します)にいた場合は、5年間で時効になります。

でも、そのまま放っておいても良いわけではなく、ちゃんと債務者(借りたほう)は債権者(貸したほう)に、この借金は時効になりましたよと通知をして、初めて成立します。

これが相談内容にある「内容証明で時効の援用をした」ということです。内容証明とは正確には配達証明付きの内容証明と思われますが、間違いなく相手に届けました、それも、内容証明という第三者である郵便局が内容をチェックした書面で届けましたということです。

債務名義って何?

相談内容には「債務名義を取得」したとありますが、これは貸金業者が裁判所に訴えを起こして、これを裁判所が認めたということです。

こうすることで、貸金業者はいつでも債権者に対して差し押さえなどの「強制執行」をすることができるようになります。

そして、この債務名義を取られると時効は5年から10年に延長されてしまいます。

相談者の疑問

この相談者は、債務名義を取られてからもうすぐ10年になるので、再度時効の援用をしてみたいが、この場合の起算日はいつになるのか知りたいということでした。

起算日というのはいつから時効のカウントダウンが始まるのかということです。

わかりやすく、この相談の内容を時系列で図にしてみると下図のような感じになります。

時効の起算日

弁護士さんの回答

この相談にたいする弁護士さんの回答は、いつが起算日になるのかいろんなケースを想定してわかりやすく回答しておられました。

一般的には送達日(判決正本届いた日)から2週間が経過した時効起算点になることや、もし差し押さえをされていたら、それが時効中断になることなどもしっかり回答されていました。

しかし、私はこの回答には大切な視点が抜けているんじゃないかと思ったのです。

相談者はすでに時効になっていると勘違いをして、3ヶ月前に時効の援用をしようと内容証明を債権者に送ってしまっています。

これは、自ら私は確かにあなたからお金を借りましたと証明してしまっていることになりますから、時効の中断が発生していると思われます。

ということは、この相談者が次に時効の援用ができるのは、約10年後ということになります。

確かにこの相談者さんは、時効の起算日はいつかということを質問していますが、本当にこの相談者が何を求めているのか(どうしたいのか)というと、それは借金をなくしたい、整理したいということのはずで、今抱えている問題を解消するためのベストのアドバイスをするのが法律家の役割だと思います。

このように、法律相談(法律に限りませんが)ではこちらの意図がうまく伝わらなかったり、あまり文脈を理解してくれない先生に当たってしまったりということがありえますので、セカンドピニオンという視点も持っておく必要があると思います。

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